「みどり」・レトロ


その景色は
みなれたはずだったのだ

名画ほどの価値は無いけれども

腰をかがめて
ひからびた蜜柑の皮みたいな
肌のひとびとが
リンゴ畑の作業を
している


そんな
いなかじみた向こうに

地味を一掃する
みどりがある

若さを溢れさせる
からこそ
悲しいのか

酷なコントラスト


けれど
わたしが自転車をおり
足を踏み入れたら・・

と思うと

やはり躊躇する

みどりは
田圃の
よろこび

みどりは
なめらかな結晶


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