「化粧」・レトロ

チャイナで暮らしたことのある
この私には
100円ショップで売られる脂粉も
金の価値が違うだけで
現地では普通の価格だと思う

友人の勧誘から逃れ
ひそかに100円の脂粉を塗る

ろうのような肌になる
うそ臭い宣伝文句だが
塗り心地はまずまず

祖母の匂いを思い起こす
古い脂粉の艶かしさ

青白い花が
ほんのり
赤らみ

そうして


高くなる光りが

わたしを染める

どんな色にも
染まりたい

脂粉を塗り
紅もささず
シャドーも影をつけず


ただ
木々から漏れる
風のさやけさと

数珠繋ぎの太陽の雫が

わたしを染めるだけ


●作者へのご感想はこちらへ●


[詩の投稿作品・1999年6月〜7月詩の投稿作品トップへ戻る]