「振り向かないで」・詠み人知らず


私は彼に出会った。それは去年の暑い夏の日・・・。
人はよくいう「運命の人に出会った時って電気が流れる様だ」と
私はそんな感覚を味わった事がなかった。その去年の夏までは・・・
人がいうように「運命の人に出会った時、電気が流れた様」な感覚に
私は地面を蹴って駆けだした。彼のもとへと
人がよくいう「好きです。つき合って下さい」という言葉の為に
彼はにっこり微笑んだ。その日の太陽よりも眩しく

私はとても悲しんだ。それは今年の春の日・・・
友人からの電話で「彼氏、亡くなったよ」と
私は泣いて泣いて泣きじゃくった
小さな子供が、まるで玩具を買って貰えなかった時の様に
悔しくて、悲しくて、辛くて
枕をぼろ雑巾の如くぐしょぐしょに濡らして

今は初夏、去年の出会った時の様な暑さが
また、やってくるのだろうか?
夏は毎年やってくるけど、同じ夏は来ない
私は思う「彼の為にも一生懸命に」って
そして、その時の自分の為にも

今、歩いている瞬間、すれ違いざまに
あの時の様な感覚に襲われるかもしれない

人がよくいう「運命の人に出会った時って電気が流れる様だ」という
あのなつかしい感覚に




●作者へのご感想はこちらへ●


詩の投稿作品


目次へ戻る