「フランス人形 」・レトロ



「フランス人形の切ない蒼い目が、
ずっとあたしを見ているから、
だからだから
捨てられないの出来ないの」

服はちぎれ、
髪も乱れてしまっているのに、
こどもが其れを
捨てにゆけない

惜しいから
ではなく、

恐いの
かもしれない

まばたきの些細な音色が、
ふいに耳につくと、

夜が秒刻みで、
へやをつつみこむ。

人形は
ずっと前から見つめていたのに

存在
ということの恐怖に、

子供はふいに、
気づいた




詩の投稿作品


木馬館トップへ戻る