「長城」・レトロ


わたしは
見た

視力がどこまでも追いつかぬ
全景パノラマ
それは
ざらついた風と
緑の平原のように
なだらかな古城の
城壁がなみのようにうねり
おそらく死ぬまで
あるきつづけても
道の最果てにつかぬと想われる


命を落とし
空を仰ぎ
大陸のひとは
築く

地球が
エピローグと
なる日まで


人生の如何なる
感情も
打ち砕く荒波の雄雄しさを
なびかせる
そのパノラマ




空よ
神よ


あなたにも
創造できない万能の城壁を

なぜ
ひとは
つくりたもうたか


それは
未知の空白




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