「ブランド」・星粒


こどもは
商品棚を見上げ
うっとりと眺める

自給二時間分の綺麗な
ノート
鍵までついた
日記帳


女の子であれば
無理も無いのだ

他の子が持っていれば
無理も無いのだ


白い目に晒されながら
子供の腕を引っ張り
自給3分の1の値の
ノートを買わせた

シールを挟むだけだからだ
切手収集の
少女版だ。


泣きながら
もっといいのがほしいと
想っているのだろう


何もしゃべらぬ夕暮れ

地平線が、
イチゴのような色に霞み

ありきたりの
子供は
ありきたりの長屋に
帰るしかないのだ

お金持ちのおうちに
養子にお行きなどと

お金の有る無しを
子供が問うたわけでも
あるまいに

むきになる
愚かな母親

どうして子供にも
貧富の差が有るように
商品は
山と積まれる


子ギャルになろうが
小猿になろうが
知ったことじゃない

幾ら
砂漠の果てに
飢えていく子がいて

虫のたかる
子供の
膨らんだおなかの

話しをしたとて

この国の
子にはわかるまい!


子供のブランドを捨てよ

おとなにも
ブランドを無くせよ


まして
子供の間に
貧富の差があるとは

カースト制の国に
産まれたならば
運命とあきらめようが

民主主義の鼻っ柱を
折ってやりたくなる


子供の売り場に
自給二時間分の
ノートを
美しいノートを
置かないでくれ


安いという人もいるだろう
しかし

その値は、

1日の食費にも等しい

美しいものを愛でる
集める

少女の
汚れないココロの奥に

単なる
競争意識の芽生えを
見逃してはならない

(単なる庶民の嘆きかも・・)




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