「美女」・レトロ


耳鼻科の医師
何を仰る

アンタキレイダネ

建物を出ると
スキップのシルエット

愚かな女がひとり
首と顔のファンデーションの色が
真っ二つに別れ

良くみると
やはり三十路の女がひとり
馬鹿じゃなかろうか?


見知らぬひとに
思いきり会釈をして
石段にけつまずいても
微笑をたやさず

ドアを開けて
娘にキスの雨を降らせ

ねえママはきれいと尋ねれば

ぜーんぜんと答える

へなへなと地べたに座り
人間風船しぼんだ


●作者へのご感想はこちらへ●


[詩の投稿作品・1999年6月〜7月詩の投稿作品トップへ戻る]