「秋晴れのスケッチ」・星粒


秋に
こどもを連れて歩くのは
いいことだ

眺めが
濃いパレットの色になる

こどもには
光が有る

こどもには
野生の鳥を呼び起こす
力が
宿っている


こどもは知っている

高い梢に棲む
栗鼠のこころを

こころの無いものにも
こどもは
こころがあると
信じている

そして

そうした
心は無垢なスケッチブックになって
であう
すべての言葉を
ひとを

秋の色を

描いてしまう


見事なものだ

いつか
わたしたちにも
無心ではしった時があった

階段を意味も無く
行ったり来たりして

猫じゃらしを引きぬいて

草の枯れた土を踏んだ

こどもの秋は
こおばしい

こどもの秋は
よどみが無い


眠るまで
羽根を休めずに

空を旋回する
こども


そして
あとをついてゆく
ちっぽけなおとなたちを


万華鏡の秋へ

みちびいてゆく







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