「黒揚羽」・なかはられいこ

からすあげはが翔んでいる
膝の高さの空間を
侵されざるべき聖域と
いつも必死で身構えていた

なにからなにまでたいくつで
からきし意地もとおせずに
膝のまわりの空気さえ
もはや清冽ではなくなった

失したものの重さなど
いまさら口にできなくて
あかげで軽きわたくしは
からすあげはの翅に乗る


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詩の投稿作品・1998年後半


詩の投稿作品


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