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●投句者数61名、総数117句。選句者50名。 |
■大賞 |
007 でこぼこに銀河が並ぶぼくの棚 みや |
■準賞 |
036 浪人を決めて掃除の春隣 矢島孝胤 056 あいうえお順に男を捨てていく YASU |
■秀逸 |
112 青春にいつも還れる本がある YASU 021 本棚の漱石の猫 欠伸する 風詩 085 またおいで扉はいつも開けておく 雅昭 066 本棚で背中合わせのひとり言 安佐子 117 光合成をするキャンパスの音符 優美子 004 また父の背表紙たちに叱られる 橋立英樹 093 本棚の裏を歩いているカフカ さしりおん 038 医学書を閉じてひりひり春の雨 響姫 |
■入選 |
074 ご主人はマンガ喫茶に行ってます 古俣 麻子 035 まだ何かときめくものを探してる 中前棋人 052 並列につなぐと背伸びする句集 ええ一 005 自分史をそっと独りで読む時間 麗 089 雑学の己の背中見せられぬ 天柳 040 ホタル産む本がどこかにあるはずだ 門脇かずお 102 臍繰りのうふふうふふとかくれんぼ 佳 051 彼女が来るおもろい本は捨てました 丸山 進 083 その人の 心をのぞく 小宇宙 あいら 064 取説に本棚一つ要る女 橋立英樹 096 恋なんかするなと本が喧(やかま)しい 門脇かずお 109 その棚の笑顔貸し出し中ですが きゅういち 034 はみ出した活字と散歩する右脳 上野楽生 113 読破したほどには増えぬ脳のしわ 巻坊 006 背表紙の主張それぞれ凛と立つ 安佐子 017 人生はお手本通りいきません ゆきじ 079 愛読書連れて半身浴をする 鹿野太郎 027 誕生日ベストセラーを買ってくる 若芽 105 父の書架 ひょいと川島芳子伝 えいら 055 現実に押されて捨てた本の数 川島五貫 062 哲学の木から赤い実がこぼれてる 優美子 030 本の虫四次元に居り生返事 風詩 069 本棚に入ったきりの本がある 小僧 011 はるうらら目覚め読書の鬼となる mai 073 本箱と脱衣所にある境界線 にこまる 020 面会謝絶解けて栞が舞い上がる 鹿野太郎 024 詰め込んだ知識たまには役に立ち 艶 086 未来の子本棚知らぬ電子本 すみ 092 逝きし子の部屋に生けたり猫柳 矢島孝胤 115 まっぴらと断る死後の句集など 龍 063 この本に頭の一部吸い取られ 風間 和子 008 今朝ゴミに出したら何と又棚に さるた 009 本棚は恥と誇りが少しずつ 小僧 071 不器用でただひたすらに本を読む mai 013 濃密な孤独が宿る本の森 にこまる 076 恋心本に挿んで春の宵 ゆきじ 037 背表紙のところどころの蟻走感 さしりおん 094 歳時記に栞代りの桜かな 響姫 100 平凡に暮れて明日の夢を見る 真田義子 108 妖艶な美女が潜んでいるページ ええ一 053 お食事にしますそれとも文庫本 きゅういち 061 ビタミンと睡眠薬の宝庫です ひとり静 116 知らぬ間に増えていくもの危険です ひとり静 067 色どりの愛のカバーをつけて読む みや 068 図書室の埃のにおいふと思う さるた 014 想い出を栞にしてる青春記 古俣 麻子 019 本棚の四方は夢へ行く扉 黒兎 026 いつもいく 皮膚科の本棚 小宇宙 あいら 084 籐寝椅子 原作を読む春の風 若芽 088 ヘソクリの偽装は鬼も読まぬ本 荻田飛遊夢 033 博識と知ってはいたがこれほどに 天柳 091 書斎から妻の指図を聞きながす 中前棋人 043 ジスイズアブックわたしの英語力 山本 トラ夫 103 つぶれたる蝿はらり落つ広辞苑 おやじしの 048 ひとつずつ並んでく少年時代 簡ちゃん 049 家計簿と並ぶ歳時記妻の書架 えいら 050 体温を知らない言葉そこにいて 真理にゃんこ 106 激戦区座りの悪い文字が這う 真理にゃんこ 058 幼な児のページ繰る指真摯な目 まゆ |