ダンス・イン・ザ・スカイ

いわな


青空の下で テントウムシと踊る
うすい羽根みたいに 光に透かされ
色づいた木の葉が さらさら歌う

不思議だね
名前さえ知らないのに
私たちは わかりあえる

青空の下で ベニシジミと踊る
ヒメジョオンの花に舞い降り
ヒメジョオンの蜜をなめる

おいしいね
口の中で とろける
レモン色の かけら

青空の下で イチモジセセリと踊る
まだ青いしその葉に 水玉ひとつ
映っているよ くるりと巻いた触角

愉快だね
くるくる どこまでも
ジルバを踊ろう

青空の下で ミヤマクワガタと踊る
角をふりふり タップダンス
私のくつも とんとんはずむ

きれいだね
川の向こうにかかる虹
おいで、おいで、を しているよ

青空の下で イトトンボと踊る
揺れる草みたいに 風にまかせて
自然のリズムで 身体が動く

聞こえるかい
かすかな羽音と
そよいでいる リンドウのうぶ毛

青空の下で キリギリスと踊る
果てしない夢のような
複眼にうつる

波打っている
いわし雲のうろこ
かわいた風が 目覚めを告げる

平気だよ
こんどいつ会えるの と
聞かずに 別れても


詩の投稿作品・1997年


詩の投稿作品


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