「足音が聞こえる」・山本洵一

足音が聞こえる
ポクポクと
僕の足音が聞こえる

僕の足音は
僕の身体にひびく
足が踏みしめる土を
僕の身体が感じる

僕の目は空を見る
僕の目は雲を見る

通り過ぎる風を
吸い込んで吐き出す
僕の身体は軽くなる
だんだん、だんだん軽くなる


どんなに僕は空の上から
眺めて見たかったことか
あの教会の風見鶏の羽を
陽の光をはねかえす山の雪を
ただよい続ける雲の背中を


足音が聞こえる
サワサワと
僕の足音が聞こえる

僕の足音は
僕の身体に伝わる
足が踏みしめる風を
僕の身体が感じる


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