ホログラムの正体

普通の写真と比べてみる

1.普通の写真を撮ってみる

なかなかいい景色だよね。

さあ、カメラにフィルムを入れて、写真を撮りましょう。

帰りにカメラ屋さんに寄って、現像してもらうと、こんな写真ができます。

カメラ屋さんでは、写真といっしょに、ネガというのをいっしょにもらうよね。これがそう。

写真と明るさの濃淡が逆になっているものだよ。これを使って写真をどんどん複製(焼き増し)できるんだ。

これが写真の正体と言ってもいいね。

どんどん顕微鏡を使って拡大してみよう。

飛行機の後ろ部分だよ。

なんだかぼやけてきたね。

さらに尾翼拡大すると、字までぼやけてきた。

よく見ると、四角の模様が見えてきたよね。これをドットとか、ピクセルということもあるよ。

つまり、写真というのは、明るさの違う小さい粒(ドット)が集まって作られているんだ。

ドットの1つ1つは、カメラのレンズ(ピンホール)を通って尾翼から飛んできて記録されたんだよ。よくわからなかったら、ぜひ最初から説明を読んでちょうだい。

ここでの画像はデジカメ画像を拡大して、わざとドットが見えやすくしているけど、写真フィルムのドットはデジカメよりはるかに細かいよ。

でも、ドットが集まって画像を作るという点では、普通の写真もデジカメも同じ原理なんだ。

2.ホログラムの場合はどうなってるの?

いよいよホログラムの出番だ。ここまでの道のりは長かったなあ、、。

さあ、左のチューリップをホログラム撮影してみましょう。

どうして景色でないかって?ホログラム撮影はいろいろ制約があるんだ。撮影にはレーザーを使うとか、普通のレーザーだと花が撮りにくいとか、いろいろめんどうです。

というわけで、撮影の様子は省いて、すぐ完成したことにします。

完成したホログラムに適切な照明をあてると、ほら、実物とまったく同じチューリップが見えます。

左図では表現できないけど、ホログラムを傾けるとチューリップの向きも変わる完全な立体像です。

えっ、葉が赤いって?それは赤のレーザーで撮影したから。

まあ、細かいことはおいて、このホログラムを白い紙においてみましょう。

すると、こんな感じの縞々がたくさんあるだけ。

普通の写真だったらあるはずの、チューリップの形はありません。

思わず、なんじゃこりゃーと叫んでしまいそう。

気を取り直して拡大してみると、、、

拡大しても、チューリップが隠れているようすはありません。

あくまでも、縞々しか見えない。つまり、この縞々がホログラムの正体なのだ。

この縞々を干渉縞(かんしょうじま)と言います。

普通の写真とホログラムは全然違うということが、わかってきたよね。

いよいよホログラムそのものの説明に入りました。次回はこの干渉縞をどうやって作るのか説明する予定です。

初めて書いた日 2003年11月27日

修正した日 2004年11月9日

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